ボックス型コインケースの型紙

ボックス型コインケースをほしいという発注を、親戚から受けた。
人のリクエストに応じて物を作るほどのレザークラフトスキルがあるわけでもないが、依頼があるのはうれしい。

型紙を無料ダウンロードするにあたって

せっかくなので型紙を無料公開して、PDFでダウンロードできるようにした。
ボックス型コインケースは、ロングウォレットの型紙と比べると、無料ダウンロードできるようにしているサイトは少ないし、そもそも型紙公開しているサイトも少ない。
なので、このページが多くの人に役立つといいなと思っています。

型紙は、色々苦労しながらも、下記のようにできるだけの精度で作った。
なので、寸法は、理論上は正しくあうはずだけど、ずれる可能性もないとはいえないので、PDFをダウンロードして使用するにあたっては自己責任ということで。

ボックス型コインケースとは

ボックス型コインケースとは、まさに四角い形をしたコインケース。

コインがたくさん入り、使用感がとてもいい。
革という素材にもとても馴染む形をしている。

型紙を作成するにあたって

型紙作成にあたっては、かなりの苦労を要した。
サンプル型紙を作り、紙でサンプルを作り、そして革でも試作品を作り、それでも寸法が合わないので、再度やり直し、ということを繰り返した。

なぜにそんなに難しいかというと、BOX型小銭入れは開口部が大きくなるよう、90度以上の角度で開けれると便利。
この90度以上の角度というのが曲者。
90度以上ということはつまり、別の部分に斜線が出てくる。
斜線の線分を求めるのにすごく苦労した。

いつも型紙作成に使用しているIllustratorには、斜線の長さを求める機能などない。
と思いこんでいたのが最初の勘違い。
てっきり水平垂直の線分しか長さがわからないと思っていたが、実はIllustratorにも、隠れたところに曲線や斜線の長さを求める機能が備わっていた。

三平方の定理を使用すると設計がさらに簡単に

線分の長さをIllustratorで求めるということばかりにとらわれていたが、すべての設計を完了した後に、三平方の定理を活用すれば、もっと簡単に作図できることに気づいた。

さすがに三平方の定理を使うという選択肢はなかった。
もっと早く気づけばよかった。
Illustratorで求めだした値と、三平方の定理で求めた値が、0.数ミリ違うが、誤差の範囲。

完成したボックス型コインケースの型紙

でき上がったボックス型コインケースの型紙がこちら。

1000分の1ミリまで寸法が書かれているが、実際に型紙から革を切り出すとなると、0.5mm以下の誤差で切り出すことは難しいだろう。
実際、外周の線分の太さは、2ポイント（約0.7ミリ）だ。

いつものように、jpgの画像だけではなく、PDFもダウンロードできるようにした。

【追記】
このサイズでコインケースを作ると大きすぎるので、小さめのも作った。
小さいサイズのボックス型小銭入れの型紙はこちら。

このページで紹介しているボックス型コインケースの型紙は、下のボタンからダウンロードできます。